表裏に立つ、同じ顔。

ざわめき、呼ぶ声がして。

流星、窓をたたく。

「うるさい!」窓を閉めて、

色の無い部屋を冷やす。

叫びの寄り所が、

「死ぬわ」と悲鳴をあげる。

星降る、光の雨。

急ぐ足に釘が刺さる。

彼はそれを見る前に気がつく。

最後のサインで終わりを始める、

一つが始まる、最初の暑い夜。

振り向けば同じ顔の群れが、自然な顔でまた微笑む。

目の前揺れた、汗ばむ首もと、街頭光る、消えそうな自分。

キラキラ、暮れの街を。

しかめた、あいつの影。

長く伸び、広がっていく。

やがて街は夜になり、眠る。

ひどく、長く、続く道に。

現実、幻、夢が

境の無い、日常を繋ぎ、

目の前に、君と世界。

彼はそれと向き合う事にする。

最後の言葉に、終わりがあるなら、

全てを閉ざして、そこから何が見える?

振り向けば同じ顔の群れが、自然な顔でまた微笑む。

目の前光り、全てを飲み込む、見分けのつかない、君を探す。